70年ぶりの国内感染【デング熱】80%は無症状!と言うことは…

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今回、デング熱の日本国内での感染が70年ぶりに確認されました。ところがこのデング熱、たとえ感染しても80%の人は特に症状が出ることもありません一方で、日本国内で発症した輸入デング熱患者は、ここ数年200人を超えていることをご存知ですか?と言うことは…

デング熱が既に日本に定着している可能性を考えてみる

先日、主に東南アジアや中南米で流行している感染症”デング熱”の日本国内での感染が、およそ70年ぶりに確認されました。

その後も二人の感染者が新たに確認されており、感染者の行動を分析したところ、どうやら東京都渋谷区の代々木公園の蚊に刺されて感染した疑いが強く、同公園の閉鎖、及び蚊の駆除が徹底的になされた模様です。これでこの一連の騒動が収まれば良いのですが…

一般に、現時点でデング熱は、まだ日本国内に定着していないと考えられています。しかし、デング熱のある特徴から、そうとも言い切れないのではないかと考えるに至りました。つまり、デング熱が既に日本国内に定着している可能性があると思えるのです。

しかし、それと同時に、デング熱が一部で報道されているほど恐ろしい病気ではないことも分かったので、サプリメントマニュアルでは、特にこの2点について詳しく解説したいと思います。

この記事の後半部分は、今回色々と調べたことを客観的にまとめたものですが、前半部分は、多分に私の個人的な考察が含まれておりますので、こういう考え方もあるのかと参考程度に読み流していただければと思います。

輸入デング熱患者は毎年200人超

今回のデング熱の国内感染については、現時点では代々木公園という非常に限定された場所に生息する蚊によって生じたと考えられています。

しかし、実はこのデング熱、国内感染が70年ぶりというだけで、輸入デング熱患者、つまり渡航先でデング熱に感染した人が帰国後に発症したり、流行地で感染した外国人旅行者が来日後に発症した患者は、毎年かなりの数が出ていることをご存知ですか?

年次輸入デング熱患者数動向

上図を見ていただけるとわかる通り、ここ数年、特に2012年以降の輸入症例は毎年200人を超えています。しかし、この200人超という数字は、あくまでもデング熱の症状を発症し、検査を受けて陽性反応が出た実際の患者数なのです。

実際はもっと多くのデング熱患者がいる可能性

詳しくは後述しますが、デング熱は感染しても約8割もの人が無症状で済むのだとか。と言うことは、実はデング熱に感染しているにもかかわらず、何の症状も発症していない人は相当数おり、そう言う人は、もちろん病院へ行くこともなく、検査を受けることもありません。

つまり、患者数としてカウントされていないが、デングウイルスのキャリアである人が相当数存在すると考えても良いのではないでしょうか。

また、医師の間でもデング熱に対する認識がこれまでは低かったのだとか。たとえデング熱に感染し、発熱や頭痛などの初期症状が出ていても、デング熱とは診断されず、それらの症状を抑える対症療法により、そのほとんどは1週間程度の治療で回復していると考えられます。やはりそういう場合も、デング熱患者数としてカウントされることは無いでしょう。

つまり、今回たまたま渡航歴のない人がデング熱に国内感染したことが判明し、話題になっただけであって、実はよくよく調べてみると国内のデング熱患者数は相当な数に上ると考えることもできます。

さらにデング熱の国内感染者が出る可能性

国内に潜在的なデング熱患者が多数存在する可能性があり、デングウイルスを媒介するヒトスジシマカが、青森県以南であれば我々の周りに普通に生息しているわけですから、今後もデング熱の国内感染者が出ても少しもおかしくないと思われます。

もちろんそれは、代々木公園という限定された場所の話ではありません。ヒトスジシマカが生息していない北海道以外の、日本全国でその可能性があると言えるのではないでしょうか。

以上の考察は、あくまでも私の個人的な想像に過ぎません。また、デング熱の国内定着の可能性を示してはいますが、この記事の続きを読んでいただけると分かると思いますが、いたずらに危機感を煽る意図など全くありません。

マスコミの報道に過剰反応せず冷静に!

「デング熱はあなたの周りに飛んでいる蚊を媒介にして広がり、いまだ治療法のない感染症で、死に至ることもある非常に恐ろしい病気です。今回、そんな恐ろしい感染症の国内感染がおよそ70年ぶりに確認されました!」

などと、マスコミはセンセーショナルな表現を用いたり、過去にデング熱に感染し、運悪く(統計上はほんの5%に過ぎません)重症化した人を探し出し、どれだけキツい症状であったのかを証言させ、視聴者の危機感を煽っている情報番組も少なくありません。

しかし、詳しくは後述しますが、デング熱が重症化することはごくごくまれであり、感染してもこれといった症状も出ず、感染したことにすら気付かないケースも多いのです。

またたとえ症状が出たとしても、適切に対処すれば通常は1週間程度で回復する病気ですので、実はそれほど怖い病気ではないことを、まずはしっかりと頭に入れて、あくまで冷静に対処することが何より大切だと考えます。

現在、厚生労働省のホームページ上で、デング熱に関する様々な情報がPDFファイルなどで提供されております。医療関係者向けのマニュアルもありますが、Q&A形式で一般の人にも分かりやすく解説しているファイルもありますので、この機会にダウンロードして一読してみてはいかがでしょうか。

デング熱の国内感染症例について(第一報) |厚生労働省

via. デングウイルス感染症情報 国立感染症研究所

既にデング熱の国内感染に関する記事が溢れている状況ですが、サプリメントマニュアルでは、デング熱予防の第一歩は、デング熱を知ることだと考え、以下、今回調べたことについて自分なりにまとめてみました。

デングウイルスを媒介する蚊について

ヒトスジシマカの画像

デング熱は風邪のようにヒトからヒトへとは感染しません。その感染は、主に蚊を媒介として広がるわけですが、流行地においてデングウイルスを主に媒介している「ネッタイシマカ」と呼ばれる蚊は、本来日本には生息していません。

しかし、日本の青森県以南に広く生息している「ヒトスジシマカ」もデングウイルスを媒介する能力があるとされており、今回確認された3人の感染者も、日本国内のデングウイルス感染者を刺した「ヒトスジシマカ」を介して感染したものと考えられています。

ヒトスジシマカは、日中、屋外での活動性が高く、活動範囲は50~100メートル程度。国内での活動時期はおおむね5月中旬~10月下旬頃までですので、最低でもあと2ヶ月は注意が必要だと言えますね。ちなみに、ヒトスジシマカは冬を越えて生息できず、また卵を介してウイルスが次世代の蚊に伝わることも報告されていません。

デング熱に感染するとどんな症状がでるの?

デングウイルスに感染したとしても、その約8割は無症状だと言われています。たとえ症状が出た場合でも、合併症を伴わない発熱症状が数日あらわれる程度で済むのがほとんどのようです。

その上で、デング熱の特徴的な症状を挙げるとすると次のようになります。

突然の高熱で発症し、頭痛、特に眼窩痛目の奧の強い痛み)が特徴的な初期症状です。その他、顔面紅潮や結膜充血を伴うこともあり、発熱は2~7日間持続します。

初期症状に続き、全身の筋肉痛、関節痛を伴うことが多く、全身倦怠感や食欲不振、腹痛や便秘症状があらわれることも。

発症後3~4日後には、胸部、体幹から始まる発疹があらわれ、手足や顔面に広がります

デングウイルスに対するワクチンや特効薬はなく、その治療はあくまで対症療法となりますが、ほとんどの場合は、これらの症状は1週間程度で回復します。

デング熱患者の予後は比較的良好ですが、ごくまれに一部の患者(約5%程度)において、血小板減少などによる循環障害や、消化管などから出血が起き、重症化した場合は、まれに死に至ることもあります。

また、男性よりも女性のほうがリスクが高く、糖尿病や気管支喘息など持病がある人がデング熱にかかると、重症化しやすいと言われているようなので、該当する方は一層の注意が必要だと言えますね。

デングウイルスの潜伏期間はどのくらい?

デングウイルスの潜伏期間は、より厳格には2日~15日と言われていますが、多くの場合は3日~1週間程度です。

前述のようにヒトスジシマカの活動は主に屋外で、特に竹林の周辺や茂みのある公園、庭の木陰や墓地などで刺されるケースが多いようです。

この潜伏期間を考慮して、屋外での作業中に蚊に刺され、その後数日して突然の高熱や頭痛(眼窩痛)などデング熱特有の症状が出たような場合は、デング熱の感染を疑ってみるべきだと言えましょう。

デング熱の予防対策について

実際の虫よけ薬の効果や、虫よけ薬の塗り方など、厚生労働省が作成した以下の動画が非常に参考になります。

以下、動画が見れない人のために、その内容を簡単にご紹介しておきます。

虫よけ薬について

デング熱の予防対策は、何より蚊に刺されないことに尽きます。そこで有効なのが虫よけ薬(虫よけスプレー)です。

虫よけ薬は、その中に含まれる”DEET”と呼ばれる成分が多いほど、持続時間が長くなります。日本で市販されている虫よけスプレーは、この濃度が10%程度の製剤しかありませんが、海外ではこれ以上の濃度の製剤も販売されています。

従って、デング熱や黄熱病など蚊を媒介にして感染する病気の流行地へ渡航する場合は、日本で虫よけスプレーを用意するのではなく、現地でより強力な虫よけ薬を調達すべきだと言えますね。

虫よけ薬の使用上の注意

日本の虫よけ薬で効果を持続させるためには、2、3時間ごとに塗る必要があるようです。大人の場合は虫よけ薬による副作用はほとんどありませんが、傷口や目の周囲、粘膜などには塗らないように気をつけましょう。

また、子供に虫よけ薬を使用する場合の注意事項は以下の通りです。

  1. 6ヶ月未満の乳児には使用しない。
  2. 6ヶ月~2歳未満の子供には1日1回まで
  3. 2歳~12歳未満の子供には1日3回まで

少なくとも、ヒトスジシマカが活発に活動する10月末までの間は、この虫よけ薬の使用制限から、子供の屋外での活動時間を決めるべきだと言えますね。

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Category : 健康・医学の最新情報