夏風邪「ヘルパンギーナ」が西日本で大流行の兆し!首都圏でも猛威

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主として乳幼児が発症する「夏風邪」の代表的な疾患「ヘルパンギーナ」が今、西日本を中心に流行の兆しを見せています。この夏、例年にない大流行の可能性があるヘルパンギーナの現在の各地の発生状況をはじめ、その代表的な症状や対処法、注意すべき点などについて。

毎年6月から8月をピークとして流行が見られる、いわゆる「夏風邪」の代表的な疾患である「ヘルパンギーナ」が、西日本を中心に大流行の兆しを見せていましたが、ここに来て首都圏の一部でも猛威をふるい始めたようです。特に注意すべき地域など最新の発生状況をふまえつつ、この機会にヘルパンギーナの詳細についてまとめてみました。

手っ取り早くヘルパンギーナの概要やその代表的な症状、及びそのは対処法や注意すべき点などについて知りたい方は、以下のリンクよりジャンプすることができます。

  1. 夏風邪の代表「ヘルパンギーナ」とは
  2. こんな症状に注意!ヘルパンギーナの代表的な症状
  3. ヘルパンギーナへの対処と注意すべき点
  4. ヘルパンギーナを予防するには?

ヘルパンギーナがこの夏、大流行の可能性!

この夏、例年にない大流行の可能性があるヘルパンギーナについて、まずは、国立感染症研究所による最近の発生状況について、例年と比較しつつ詳しく見ていくことにしましょう。

国立感染症研究所がまとめた6月16日から22日までの週の患者報告は、全国平均で前週比1.5倍の報告数を記録。7週連続で報告数が増えており、前週比3倍となった鳥取県では警報基準値を超過した。

この時点で、まだ県全体で警報基準値である6.0人を上回っているのは鳥取県だけのようですが、より細かく各地の保健所管内別に見た場合、基準値を大きく越える地域が西日本を中心に多数あるようです。

  • 鳥取県中部   11.0人
  • 鳥取県東部   6.75人
  • 山口県 山口市   8.6人
  • 山口県 萩市   8.5人
  • 山口県 周南市   8.38人
  • 山口県 長門市   7.5人
  • 宮崎県 日向市   9.5人
  • 宮崎県 延岡市   8.3人
  • 大分県 南部   11.0人
  • 熊本県 菊池市   6.8人
  • 熊本県 宇城市   6.5人
  • 佐賀県 伊万里市   7.0人
  • 長崎県 県南   8.8人

少し古い資料なのですが、2000年から2010年第26週までの約10年間に及ぶ年別・週別のヘルパンギーナの定点医療機関当たりの報告数を国立感染研究所がまとめた図表に、今回発表のあった6月16日から22日に当たる期間を明示してみました。

国立感染研究所がまとめたヘルパンギーナの年別・週別発生状況の図表

もちろんこの図の報告数はあくまで全国平均ですので、単純に比べることはできないとは思いますが、特に上記の地域では例年のヘルパンギーナ患者発生数を大きく上回っていることがわかるかと思います。

しかも、例年の傾向からヘルパンギーナの流行のピークがまだ4、5週先であることを考えれば、今年の流行の規模と累計の患者数が例年を大きく上回ることが予想されます。

首都圏の一部でも猛威

また、6月23日から29日までの週を観測した最新の情報によると、西日本だけでなく首都圏の一部でもヘルパンギーナが猛威をふるっているようです。特に東京都の江戸川区では、警報基準値である6.0人の2倍超に当たる12.67人を記録したのだとか。その他にも…

  • 東京都 町田市   9.38人
  • 群馬県 高崎市   7.56人
  • 横浜市 瀬谷区   7.75人

など、警報基準値を上回る保健所管内が続出しているようです。これらの現在既に流行している地域にお住まいの方はもちろんですが、時期的にこれから流行のピークを迎える病気ですので、全国の小さなお子様がいらっしゃるご家庭はもうしばらくの間は、注意が必要だと言えますね。

そこで、ヘルパンギーナの代表的な症状とその特徴、感染した時の対処法や注意すべき点などについてまとめてみました。これらをしっかりと理解して、適正に対処しさえすれば、ヘルパンギーナはそれほど恐い病気ではないことがわかると思います。

夏風邪の代表「ヘルパンギーナ」とは

そもそもヘルパンギーナとは、主に0歳から5歳までの乳幼児を中心に、せいぜい6~7歳くらいまでの子供を対象として発症するウイルス感染症で、いわゆる「夏風邪」の代表的な病気です。

こんな症状に注意!ヘルパンギーナの代表的な症状

ヘルパンギーナに感染すると、2~5日ほどの潜伏期間を経て、38度以上の発熱とともにノドが真っ赤に炎症を起こし、強い痛みを感じます。さらに、口の中に発疹や小さな水ぶくれが数個~数十個できるのもヘルパンギーナの大きな特徴です。

また、ヘルパンギーナを発症すると、何の前触れもなく突然に高熱を発症するケースも多く、特に乳幼児が夏場に突然高熱が出たような場合は、まずはこのヘルパンギーナへの感染を疑うべきだと言えますね。

ヘルパンギーナへの対処と注意すべき点

ヘルパンギーナの感染原因となるウイルスは、「エンテロウィルス」の一種なのですが、このウィルスにはいくつかの型が存在するため、乳幼児の間に何度も感染してしまうことも珍しくありません。また、現時点ではヘルパンギーナの原因ウイルスに対する薬やワクチンは存在しないので、インフルエンザのような予防接種もありませんし、感染したとしても、上記の諸症状を抑える対症療法しかありません。

体温計と薬と水分補給

ヘルパンギーナに感染した場合、まず何より心配しなければならないのは脱水症状です。

前述の通り、38度~40度にもなる高熱や、ノドの激しい痛み、口の中にできた発疹や水ぶくれによる痛みなどから、食事や水分を十分に摂れず、さらに下痢などの症状が加わると脱水症状を起こす可能性が高まるからです。

ノドや口の痛みが強い時は、あまり噛まずに楽に飲み込むことのできる、水分が多く柔らかいものを中心に食べ、こまめな水分補給を心がけましょう。その際、オレンジジュースなど刺激の強い飲み物は避けた方が良さそうですね。

さらに場合によっては、発熱時に熱性痙攣髄膜炎心筋炎と言った合併症が生じる可能性もありますので、特に幼い子供の場合は熱が下がるまでは注意深く観察を続ける必要があります。

とは言え、大抵の場合は2~4日程度で熱は下がり、その後数日もすると口の中にできた発疹や水ぶくれも消え、1週間程度で治癒する病気ですので、必要以上に恐れる必要はありません。

また、ヘルパンギーナの代表的な症状には”鼻水症状”は含まれませんが、子供の風邪は鼻水症状を原因とする中耳炎を併発するケースが多いと言われています。特に耳の異変を訴えることのできない新生児や乳幼児の場合、中耳炎に気付かずに放置してしまい重症化するケースも…

そのためにも、風邪の症状が快方に向かった後も、一定期間は赤ちゃんを注意深く観察して、中耳炎のサインを見逃さないようにする必要があると言えます。その時の具体的な見分け方については、「子供の風邪は耳にくる!新生児や乳幼児の中耳炎とその見分け方」で解説しておりますので、そちらを参照していただければと思います。

ヘルパンギーナを予防するには?

うがいと手洗いの励行で予防

ヘルパンギーナの感染は、感染者のくしゃみや咳で飛び散った唾液や、便に含まれるウイルスによって広がります。

特に家庭内に乳幼児がいらっしゃる場合には、ヘルパンギーナが猛威をふるう6末月~8月にかけては、うがいや手洗いを励行することはもちろんのこと、もしも家庭内に感染者が出た場合には、トイレや洗面所のタオルの共用なども控えた方が良さそうですね。

子供から子供への兄弟姉妹間の感染だけでなく、ごく希に、体調不良などにより免疫力が低下している場合など、大人でも家庭内感染によりヘルパンギーナに感染してしまう場合もありますので…

大人が感染した場合、39度を超える高熱や強い倦怠感、関節の痛みなど、やや重い症状が出ることもあると言われています。

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