オリーブオイル+硝酸塩が多い野菜=血圧を下げるメカニズムを解明!

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オリーブオイルに血圧を下げる効果が今回新たに確認されました。体内で発がん性物質に変化するとして、これまでは危険視されてきた硝酸塩や亜硝酸塩ですが、それらを多く含む野菜とオリーブオイルを一緒に摂取することで形成されるニトロ脂肪酸に血圧を下げる効果が!

硝酸塩、亜硝酸塩の危険性について

近年、ほうれん草や小松菜、水菜などの葉野菜に含まれる硝酸塩や亜硝酸塩に対する懸念が高まっているようです。と言うのも、硝酸塩は唾液で代謝され亜硝酸塩になり、この物質が胃の中で”第2級アミン”という物質と結びつくと、強い発ガン物質であるニトロソ化合物が生成される可能性が指摘されているからです。

硝酸塩に関する農林水産省の見解

この点に関して農林水産省は次のような見解を示しています。

硝酸塩がメトヘモグロビン血症や発ガン性物質の生成に関与する可能性を認めつつも、通常摂取する程度の硝酸塩では、それ自体は特に人体に有害なものではない。

また、生体内における硝酸塩から亜硝酸塩への転換のメカニズムは複雑で、何も野菜などに含まれる硝酸塩が転換されるばかりではない。

食物由来の硝酸塩のうち、果たしてどのくらいの量が亜硝酸塩に転換するのかは、未だハッキリとは分かっていない。

※一部、読みやすいように改変しています。

その上で、一日の許容摂取量を提示されていますが…これをどう受け止めるかは微妙なところではありますね。議論の分かれるところではありますが、少なくとも、硝酸塩や亜硝酸塩は多量に摂取することは好ましくないと言う点では一致しているようです。

そもそも硝酸塩は必要成分

硝酸塩を多く含むほうれん草

そもそも硝酸塩は植物の成長に欠かせない成分です。植物は”窒素”という栄養素を、硝酸塩などの形で根から吸収し、体内でアミノ酸やたんぱく質を合成することで自らの成長の糧としています。

ところが吸収される硝酸塩などの量が多すぎたり、日光が十分に当たらなかったりすると、根から吸収した硝酸塩を体内で消化し切れず、植物の葉などにどんどん蓄積していくと考えられています。

もっとも自然界に存在する硝酸塩の量が過剰になることなどほとんどありません。実際、昔の野菜には、今ほど硝酸塩を多く含んでいませんでした。

近年の野菜は硝酸塩の含有量が増えている理由

ところが近年、収穫量を増やすため化学肥料を使うようになり、土壌に含まれる硝酸塩の量が過剰になっている傾向があります。

さらに今やどの野菜も旬などほとんど関係なく、1年を通して安定して供給されるようになっています。しかし、日光の量は四季を通じて変化するわけで、光線量が少ない季節にはどうしても硝酸塩が消化し切れないという状況が発生してしまうわけです。

だからと言って食べないわけにはいきません

これらの近代的な農業事情により、近年の野菜、特にほうれん草や小松菜、水菜などの葉野菜類には多くの硝酸塩が含まれています。とは言え、たとえ体内で発ガン物質になる可能性があったとしても、野菜はビタミンやミネラル、食物繊維等の供給源として、非常に重要な役割を担っていることに代わりはありません。

硝酸塩を多く含む野菜を頭から敬遠してしまうのではなく、調理の過程で茹でこぼしたり、水にさらしたりすることで、その含有量を減らしてから食すなどの工夫をすることで、これらの葉野菜の恩恵を享受すべきではないでしょうか。

硝酸塩、亜硝酸塩がオリーブオイルと結びつくと…

以上のように、一部で大変危険視されている硝酸塩、亜硝酸塩ですが、それらを多く含むほうれん草や小松菜、水菜、チンゲンサイ、サラダ菜、春菊、セロリ、かいわれ大根などの野菜を、身体に良いとされる不飽和脂肪酸を含むオリーブオイルやナッツオイル、アボガドオイルなどと一緒に摂取することで「ニトロ脂肪酸」が形成されます。

ニトロ脂肪酸に血圧を下げる効果を確認!

そして今回、イギリスのロンドン大学キングスカレッジなどの研究チームにより、このニトロ脂肪酸」に血圧を調節するある酵素の働きを阻害し、血圧を下げる効果があることが、マウス実験により初めて確認されました。

より具体的には、正常のマウスにニトロ脂肪酸を与えると、血圧の低下が見られるのに対して、上記の阻害プロセスに耐性がつくよう遺伝子操作されたマウスにニトロ脂肪酸を与えても血圧は高いままだったことから、ニトロ脂肪酸に血圧降下作用があると結論づけたのだそうです。

地中海食がフレンチ・パラドックスの謎を説明

つい先日、赤ワインに含まれているポリフェノールの一種 ”レスベラトロール”の健康効果を、科学的に否定する研究成果 が発表されました。

実はこのレスベラトロールの健康効果は、いわゆる”フレンチ・パラドックス”の謎を説明するものとして広く知られていたものだったのですが、ひょっとすると今回の研究成果は、レスベラトロールの健康効果に代わって”フレンチ・パラドックス”を説明するものになり得るかも知れません。

と言うのも、同じフランス人でもフランスの北部に比べ地中海地方のフランス人に心臓病が少ないことを考えると、その要因は地中海地方では地中海食を、そしてオリーブオイルを積極的に摂取していたからだとも考えることが可能だからです。

今回の研究成果は地中海食の様々な健康効果のうちの、血圧降下作用という一つの側面を科学的に説明する可能性を示したに過ぎません。しかし、これまで有力であった赤ワインのポリフェノールに変わって、地中海食こそがフレンチ・パラドックスの謎を説明する有力な候補に躍り出た!…と言ってしまうのは、現段階ではいささか早計かも知れませんが、今後のさらなる研究に期待したいところですね。

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Category : オリーブオイルの健康効果