ビタミンEが認知症を食い止める!認知症は初期段階の対策が最重要

「ビタミンEが認知症を食い止める!認知症は初期段階の対策が最重要」の続きを読む

認知症予備軍を対象とした直近の驚くべき調査結果と、ビタミンEを摂取することで経度から中程度のアルツハイマー病の進行を年間19%も抑制することができたとの注目すべき研究成果を取り上げ、認知症の初期段階における対策の重要性について詳しく解説しています。

70歳以上の17%が認知症予備軍の疑い

先日、国立長寿医療研究センターの研究チームにより、名古屋市在住の70歳以上の高齢者5500人に認知症の検査を実施したところ、参加者の17%に当たる約900人に、記憶力や情報処理能力面から軽度認知障害の疑いがあることが判明しました。

しかもこの数字は、あくまで自主的に調査に参加した、いわゆる”健康意識の高い高齢者”を対象とした結果ですので、もっと広く被験者を集めて調査すれば、認知症予備軍の割合はさらに大きくなる可能性があると言えます。

認知症の初期段階をいかに過ごすかが病状の進行を左右する

一般に認知症は初期段階ほど、脳や身体を意識して活発に使うことにより症状の進行を効果的に抑えることができると言われています。ところが今回の調査で判明した認知症予備軍のように、自覚症状が少ない初期の段階では、医療機関での受診などをためらう人が少なくありません。つまり、認知症の進行を有効に食い止めることのできる、この最も大切な時期を無為に過ごしてしまっているケースが多いのが現状なのです。

そこで研究チームは、今回の調査で軽度認知障害の疑いがあるとされた高齢者のうち、300~400人を対象にして10カ月間、エアロビック体操や楽器演奏に無料で取り組んでもらい、予防効果の比較や検証を進める予定なのだとか。認知症の初期段階におけるこれらの生活習慣の改善により、具体的にどの程度まで認知症の進行を抑制できるのか、非常に興味深いところですね。

ビタミンEにアルツハイマー病の進行を抑制する効果を確認!

認知症を引き起こす様々な原因のうち、最も大きな疾患の一つがアルツハイマー病です。これまで重度のアルツハイマー病患者におけるビタミンEの摂取効果についてはいくつか報告されていたものの、軽度から中程度のアルツハイマー病患者におけるエビデンスは限られていました。

今回、前述のトピックスと時を合わせるかのように、軽度から中程度のアルツハイマー型認知症におけるビタミンEの優れた効能に関する注目すべき研究成果が、アメリカの医学誌「JAMA」に発表されました。

調査研究の詳細は次の通りです。

米ミネアポリス退役軍人ヘルスケアシステムのMaurice W. Dysken氏らは、2007年8月~2012年9月、14カ所の退役軍人医療センターにおいて、コリンエステラーゼ阻害薬を服用中の軽度~中等度アルツハイマー病患者613人を登録。

以下の4群にランダムに割り付け、アルツハイマー病の進行を平均2.27年に渡って追跡した。

  1. ビタミンEのみ服用群
  2. 認知症治療薬「メマンチン」のみ服用群
  3. ビタミンE+「メマンチン」併用群
  4. プラセボ(偽薬)服用群

※読みやすくするために一部加筆・省略等させていただきました

その結果、ビタミンEの摂取により軽度から中程度のアルツハイマー病患者の生活機能を、年間19%も抑制することができたとの注目すべき結果が得られました。ちなみに、この「年間19%の抑制効果」というのは、アルツハイマー病の進行を 6.2ヶ月分も抑えたことに相当するのだとか。

認知症治療薬との併用では効果なし

このビタミンEを摂取した場合に認められたアルツハイマー病の進行を抑制する効果は、認知症治療薬の一つである「メマンチン(商品名:メマリー)」のみ服用したグループには認められませんでした。

さらに注目すべきは、ビタミンEと認知症治療薬「メマンチン」を併用した場合の効果も、ビタミンEのみを摂取した場合の効果に及ばなかったのみならず、「メマンチン」を単独で服用していた場合よりも症状の進行を抑えることができなかったことです。

ビタミンEと認知症治療薬を併用することで何らかの相乗効果が生まれてくれれば良かったのですが、今回は残念ながら、逆にお互いの効果を打ち消してしまったのではないかとの見方がなされています。

認知症予防としてのビタミンEを考える

この研究成果は、厳密に言えば軽度から中程度のアルツハイマー病患者を対象としたもので、1つ目のトピックスの対象である「認知症予備軍」と呼ばれる人に対するビタミンEの認知症予防効果を直接示すものではありません。

とは言え、認知症は加齢とともに増加する酸化ストレスや炎症反応が関係しているとも考えられているので、強力な抗酸化作用を有し、血管の健康を保ち、かつ毛細血管の血流を改善するなどの効果が期待できるビタミンEは認知症を有効に予防しうる栄養素だと考えています。(実はこの辺は議論のあるところなのですが詳細は別の機会に)

また、過剰摂取分が尿として排出されるビタミンCなどの水溶性ビタミンとは異なり、ビタミンEは体内の脂肪細胞などに保存・蓄積されやすい脂溶性ビタミンです。その意味では過剰摂取による副作用の問題があると言えるのですが、ビタミンEは脂溶性ビタミンの中でも安全性の高いビタミンだと言われています。

進行を抑制する効果が高い認知症初期の段階でビタミンEを!

そこで、認知症予備軍であると否とに限らず、ある程度認知症のリスクを感じるようになった段階で、サプリメントなどを活用してビタミンEを意識して摂取することが、認知症予防という観点からは得策ではないかと考えます。

まして、前述のように認知症の発症と進行は本人にはわかりずらいもの。いざ明らかな自覚症状があらわれてからビタミンEの摂取を開始するよりも、その前の段階から事前に習慣づけておくことで、その後の進行具合を大きく左右することになるのではないでしょうか。

残念ながらアルツハイマー病を含む認知症を完治する有効な治療法は未だ見つかっていません。現在認可されている治療薬も、今はただ病気の進行を抑えるのにとどまっている現状にあって、認知症の進行を抑える効果が高いとされる初期段階での対策が、現時点では何よりも重要であると考えています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

はてなブックマーク
LINEで送る
up
Category : サプリに関する最新報告