現地ブラジルでワールドカップを観戦される皆様へ~黄熱ワクチンのススメ

「現地ブラジルでワールドカップを観戦される皆様へ~黄熱ワクチンのススメ」の続きを読む

現地ブラジルでワールドカップの観戦を予定されている皆様、黄熱対策はもうお済みですか?ブラジルは黄熱の予防接種推奨地域です。黄熱ワクチンの予防接種に関して注意すべき点をまとめてみました。余裕をもった計画的な予防接種でエキサイティングな思い出を!

いよいよFIFAワールドカップ2014ブラジル大会が目前に迫ってきました。先日行われた組み合わせ抽選会で日本がいわゆる「死の組」を回避できたこと、さらに、ここにきて強豪との対戦で手応えのある試合ができたことで、ザックジャパンに対する期待が大いに高まっています。

4年に一度の祭典に現地ブラジルでの観戦を予定してらっしゃる方も少なからずいらっしゃると思われますが、ブラジルには日本国内では見られないような病気や、稀にしか発生しない病気があることをご存じですか?

今回、特に気をつけたい”黄熱”と呼ばれる風土病について色々調べてみたのですが、黄熱のワクチン対策に関していくつか注意すべき点があることがわかりました。

黄熱の予防接種推奨地域とブラジルワールドカップ会場都市

黄熱とは熱帯アフリカと中南米地域に見られる風土病で、主として蚊に刺されることにより発症し、発熱や寒気、頭痛、筋肉痛、吐き気などの症状がみられます。最悪の場合は死に至ることもある危険な病気ですので、WHOは黄熱の流行地域に行く場合には、あらかじめ予防接種を受けてから渡航することを推奨しており、今回、日本の厚生労働省も、ブラジルへの渡航者に対して滞在地域によっては黄熱の予防接種を受けるよう呼び掛けています。

滞在地域によっては”という表現をしましたが、それはどういうことかと言うと、まずはブラジルにおける黄熱の予防接種推奨地域と、実際に試合が行われるブラジル国内の会場を表した下の図をご覧になってjください。

黄熱の予防接種推奨地域とブラジルワールドカップ会場都市

上図の通り、WHOが定める黄熱の予防接種推奨地域(オレンジ色に塗られた地域)はブラジルの大部分を占めおり、試合が予定されている全12都市のうち、黄熱の予防接種が推奨される地域に存在する試合会場は次の5つの都市です。

  • マナウス
  • クイアバ
  • ブラジリア
  • ペロオリゾンテ
  • ポルト・アレグレ

この5つの都市のうち1次リーグで日本代表の試合が予定されているのは、コロンビア戦のクイアバだけですが、もちろん決勝トーナメントに進出した場合はこの5つの会場での試合になる可能性もあるでしょうし、日本戦以外を観戦する方も当然いらっしゃるでしょう。また、折角地球の裏側であるブラジルへ訪問するわけですから、ワールドカップ観戦以外の観光も楽しみにしてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

一生のうちにそう何回も経験できないようなエキサイティングな思い出を、日本では馴染みのない病気で台無しにしてしまう可能性があるわけで、たとえ推奨レベルであっても、それを予防する手段があるのであれば、あらかじめ手を打っておいて損はないと言えます。そこで今回、黄熱の予防接種についてキチンと調べてみたのですが、次のようにいくつかの注意点があることがわかりました。

黄熱ワクチンの予防接種に関して注意すべき点について

  • 接種機関や接種日時が限られている
  • 事前予約が必要である
  • 黄熱ワクチン接種後4週間は他のワクチンを接種できない
  • 病気療養中や妊娠中などは、接種できない場合もある
  • 大会直前には接種希望者が殺到することが予想される
  • 黄熱ワクチンを接種していても虫よけ対策は万全に!

以下、具体的に解説してみます。

黄熱ワクチンの接種機関や接種日時が限られています

黄熱ワクチンは、他の予防接種に比べて接種者数が少ないことや、国際的な予防接種証明書を交付する必要から、平成25年12月現在、全国25か所の接種機関でのみで実施されています。しかも注意すべきは、接種日時が限られていることです。接種機関によって異なりますが、多くて週に1日か2日。少ない機関ですと月にたった1日のみというところも。接種時間も決まっている機関が多く、もちろん事前の予約が必要となります。ちなみに黄熱ワクチンの予防接種費用は1万円程度のようです。

黄熱ワクチン接種後4週間は他のワクチンを接種できません

また、ブラジルでは、日本国内では通常見られない病気や、発生が稀な病気にかかる恐れがあり、今回特に注目している黄熱以外にも、A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、破傷風、狂犬病等の予防接種が推奨されています。ところが黄熱ワクチンは生ワクチンのため、接種後4週間は他のワクチンを接種できないという注意点があります。

大会直前には予防接種希望者が殺到することが予想されます

さらに、厚生労働省は今回のワールドカップに関連するブラジルへの渡航者を約5000人と見込んでいます。つまり5000人もの多くの人々が、特定の期間に集中してブラジルへ渡航するわけで、どうしても大会直前には予防接種希望者が殺到し、非常に混み合うことが予想されています。

また、前述のように予防接種日時も限られており、希望する日時に予約できないばかりか、特に渡航のピーク時期など予防接種の予約すらできないことも十分に考えられますので、ブラジルへの渡航が決まり次第、余裕をもった計画的な接種を心がけましょう。

たとえ黄熱ワクチンを接種していても虫よけ対策は万全に!

さらに付け加えると、たとえ黄熱の予防接種を受けていたとしても安心はできません。黄熱が発生する地域の多くは、黄熱以外にもマラリアやテング熱などの蚊を媒介として感染する病気の流行地でもあるからです。また、ブラジルの蚊は日本の蚊に比べると強力で、刺されるとバンバンに腫れ上がって、約2週間にも渡って痛痒さが続くという話も・・・

長袖のシャツやズボンを着用し、虫よけスプレーや虫よけローションなどを有効に活用して、できる限り蚊に刺されないよう対策する必要があると言えます。その際、日本国内で販売されている虫よけスプレーや虫よけローションをブラジルに持参される方もおられるようですが、日本で販売されている商品はあくまで日本の蚊を対象としたもので、現地の商品に比べると有効成分の濃度が低いようです。やはりブラジルの蚊には、現地で販売されている高濃度の商品を入手して使う方が効果的でかつ持続時間も長いとのこと。

黄熱ワクチンの予防接種を実施している接種機関

最後に黄熱ワクチンの予防接種を行っている検疫所等の接種機関をリストアップしておきます。全て予約制となっておりますので、接種日時など詳しくはリンク先のホームページを参照していただくか、付記した連絡先までお問い合わせください。(※電話番号のリンクはPC向けのブラウザからは発信できません)

検疫所以外で黄熱の予防接種を行っている場所

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

はてなブックマーク
LINEで送る
up
Category : 健康・医学の最新情報