点鼻ワクチンによるアトピー性皮膚炎の根本的治療法をマウスレベルで確立

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鼻に点鼻するタイプのワクチンによるアトピー性皮膚炎の新しい治療法がマウス実験レベルで確立されました。それは従来のステロイド剤を使った対症療法的な治療法とは異なり、免疫機能を整える遺伝子を利用して患者の体質そのものを改善する根本的な治療法です。

鼻に点鼻するタイプのワクチンによるアトピー性皮膚炎の根本的治療法が、三重大大学院医学系研究科の水谷仁教授と河野光雄講師のグループによって、マウス実験レベルで確立されたそうです。

この新しい治療法は、免疫機能を整える遺伝子を利用することにより「アトピー性皮膚炎になりにくい体質に変える」という、患者の体質そのものを改善するというもの。

これまでのアトピー性皮膚炎の治療法との違いと大きなメリット

これまでのアトピー性皮膚炎の治療法と言えば、ステロイド剤を使って免疫機能を無理矢理抑え込むことによって症状を緩和する、言ってみれば対症療法的な治療法が一般的でした。

これに対し今回確立された新しい治療法は、従来の治療法とは大きく異なり、アトピー性皮膚炎発症の原因となる免疫機能そのものを整える根本的な治療法ですので、投薬による副作用や体への負担が少ないという大きな利点があります。

ウイルスを利用した遺伝子の取り込みと言えば・・・

また、”ウイルスを利用して遺伝子を取り込む”という手法は、今話題のiPS細胞の作製に利用される手法でよく知られていますが、この治療のポイントとなる「免疫機能を整える遺伝子」も、あるウイルスを利用して体内に取り込まれます。

iPS細胞の作製に利用されるレトロウイルスベクターという「運び屋」ウイルスには、がん化というリスクがあると言われていますが、この治療法で用いられるウイルスは人体には無害なのだそうです。しかもそのウイルスは呼吸器に作用する性質を有することから、鼻に点鼻する形でワクチンを接種するのが効果的なのだとか。この点も特筆すべき特徴だと言えますね。

待たれるアトピー性皮膚炎の根本的治療法の実用化

もちろん遺伝子に関わる治療法ですので、万全な安全性の確認が必要ですし、そもそも、まだマウス実験段階での成果に過ぎないわけですが、今現在、本当に辛いアトピー性皮膚炎に苦しまれている方にとって、たとえマウス実験レベルの話とは言え、同病の根本的治療法の確立へ一歩大きく前進したこともまた事実。このトピックスはとても大きな朗報ではないでしょうか。一日も早い実用化が待たれます。

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Category : 健康・医学の最新情報