ダニで感染するウイルス性疾患で日本初の死亡例!「重症熱性血小板減少症候群」の恐怖

ダニを媒介とする新規のウイルス性疾患「重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)」による死亡例が日本で初めて確認されました。「重症熱性血小板減少症候群」の具体的な症状と、その原因となるダニ対策及び、その対処法について詳しく解説しています。

昨年の秋に日本で初めてダニの媒介による新規のウイルス性疾患「重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)」による死亡例が1件確認されたことを受け、厚生労働省は今回、「重症熱性血小板減少症候群」に関する通達を発表し、注意を呼びかけています。

「重症熱性血小板減少症候群」とその症状

そもそも「重症熱性血小板減少症候群 (SFTS)」は、ウイルスを保有するフタトゲチマダニオウシマダニなどマダニ類に吸血されることで感染し、発症するウイルス性感染症で、2009年頃から中国でその発生が報告されていましたが、2011年になって初めて原因ウイルスが特定された新しいダニ媒介性の感染症で、次のような具体的な症状が報告されています。

  • 38度以上の発熱
  • 倦怠感
  • 消化器症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、下血のいずれか)
  • 血小板減少
  • 白血球減少
  • 血尿など

国立感染症研究所によると、昨年秋の国内第一例の患者に海外渡航歴はなく、明らかなダニの咬み傷もなかったと報告されているものの、患者の死後、その血液および病理組織からSFTSウイルスが同定されたことなどから、重症熱性血小板減少症候群と診断されたのだとか。詳しい感染経路は明らかになっていませんが、今回、日本で確認されたSFTSウイルスは、中国で確認されたSFTSウイルスとは遺伝子の塩基配列が一部異なっており、SFTSウイルスを保有するダニが日本国内に存在し、国内で感染したと考えられています。

その致死率は10%以上!ヒト間感染も・・・

現時点においては、「重症熱性血小板減少症候群」に対する有効なワクチンはないため、対症療法に頼らざるをえず、場合によっては今回の症例のように重症化して死亡することもある恐ろしい感染症で、これまでの報告では、その致死率は10%以上とされています。また、中国の事例ではダニによって媒介するだけでなく、患者の血液との直接接触によるヒト間感染も報告されているので、その点でも注意が必要ですね。

まずはダニに噛まれないことが第一!

日本では今回の「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」以外にも、日本紅斑熱やライム病といったマダニが媒介する感染症が年間10~400件程度報告されているのだとか。これらの感染症を予防するためにも、マダニの活動期である春から秋にかけて草むらや藪などダニが生息する場所に入る場合には、肌の露出を極力避けるべく長袖、長ズボンの着用はもちろんのこと、ズボンの裾を完全に覆いダニが入り込めないような靴下や靴を履き、さらにダニが取り付いた時にすぐに分かるよう、あえて白っぽい服装を心がけましょう。

万一、ダニに取り付かれてしまったら・・・

また、マダニは両刃ノコギリ状の口器を柔らな皮膚に突き刺して吸血するため、一度取り付かれてしまったマダニを皮膚から離すことは難しく、無理やり取り除こうとすると、そのノコギリ状の口器のみが皮膚の中に残ってしまいそこから化膿してしまうことも・・・万が一、マダニに取り付かれてしまった場合には、無理にマダニを取り除こうとせず、噛みつかれたままの状態で医療機関に受診してください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

はてなブックマーク
LINEで送る
up
Category : 健康・医学の最新情報